障害児の親として、知っておきたいことの中に【障害年金・遺言・成年後見・親亡き後・二次障害・卒後の暮らし・グループホーム・就労・てんかん】などがあると思います。
コロナ以前は、こういった専門家に聞きたいセミナーは、土日に会場に集まって参加するしかありませんでしたが、現在はオンラインで、ZOOMやYouTube限定公開で気軽に視聴して学べるようになりました。
私も2021年から時間があえばオンラインセミナーに参加しています。
今回は私がよく参加しているセミナー3つと、セミナー以外の他のサービスも一緒に紹介していきます。
なぜ無料なのかは、セミナーの最後に保険の説明などの案内などがあるからです。
なので、事前にサービスや保険に未加入でも大丈夫ですし、案内されたからといって保険に入る必要はありません。私もセミナーをよく受けていますが保険には加入してません。
また、セミナー後に電話やメールなどの勧誘も一切ありませんので安心して参加できます。
※次回セミナーの案内はきますが、嫌ならメール配信の解除もできます。
セミナーは
- それぞれのテーマにそった専門家の方がセミナーを行います。
- 参加したいセミナーに事前申込が必要です。申し込み後にURL付のメールが送られてきます。
- 日にちがいくつか選べたり、YouTubeなら期限付きのアーカイブが残っている場合もあります。
- 字幕がふってあるものもあり、子どもが寝た後に音を消して視聴することも可能です。
- パソコンがなくてもスマホからでも視聴できます(ZOOMアプリが必要な場合あり)。
- 一般的なオンライン会議のように、他の視聴者に、こちら側の画面が映ることはありませんから安心して参加できます。
- 一度登録しておくと、メールで次回のセミナーの案内が自動で届きます。配信解除も可。
ぜんち共済
知的障害・発達障害・ダウン症・てんかんがある人の保険でおなじみの「ぜんち共済」さんです。オンラインセミナー以外にも、保険や障害関連のコラム、障害者関連のニュースメルマガも配信されています。
オンラインセミナー
ぜんち共済のオンラインセミナーは、【障害年金・親亡き後・卒業後の暮らし・就労・てんかん・二次障害・きょうだい児の本音】などについて、専門家の方が分かりやすく説明してくれます。
- そのときのセミナーによって、ZOOMだったりYouTubeだったりします。
- セミナー案内から事前申込の後に、すぐURL付のメールが送られてきます。
- セミナー当日にそのURLをクリックして参加します。
- ZOOMの場合は、事前にZOOMアプリを入れておく必要があります。
- セミナー後にアンケートに答えると、セミナー資料を無料でダウンロードできます。
前回は強度行動障害について、「在学中について親として準備しておくこと」として強度行動障害を持つお子さんの父であり、税理士であり、全知P連の顧問でもある金城さんが、「強度行動障害の予防」という視点でご自身の経験をお話をしてくださり、とっても勉強になりました。
ぜんちのあんしん保険
障害がある方の専用の保険です。障害のある方の向けのがん保険もありました。
最近は公的医療保険があるのだから、医療保険に入らなくてもいいという話も聞きますが、私は成人の自閉症の方で次の理由がある方は、入っておいた方がいいのではないかと考えています(貯金でまかなえる人、お金がある人、住んている地域で医療費無料などの制度に該当する人以外は)。※あくまで個人の見解です。
他害・物を壊すなど
強度行動障害や他害の恐れがある人は、障害者専用の保険がいいようです。
先ほどの金城さんのセミナーでも、息子さんが他害をしたときに、一般的な保険についている個人賠償責任補償に入っていて、保険会社に障害や事件経緯の説明をしても理解してもらうのに時間がかかり、保険金がおりるまでとても苦労されたそうです(保険金がおりないケースもあるそう)。早く支払われない場合、被害者の方の怒りは増すばかりだと思います。
その点、ぜんち共済の保険は、障害者の保険なだけあって障害の説明の苦労も少なく、また被害者の方との示談交渉も代わりにやってもらえますから、親の心労が少なくなる保険といえます。
入院時に大部屋が難しい人
また入院した時に、hakuのように感覚過敏が強いなどの理由で、大部屋が難しい人が個室を希望する場合「差額ベッド代」が治療費とは別にプラスされ請求されます。差額ベッド代も部屋によって金額が違いますが、運よく安い個室が空いてるとも限りません。
また入院時の食事代や居住費・差額ベッド代は、高額療養費の対象には入りません。
コラム
ぜんち共済さんのコラムは専門の方たちが、障害関連の10個のテーマを、テーマ毎に記事が掲載されています。こちらもおすすめです。
【就労】働くこと | 【未分類】いろいろ | 【障害】発達障害 |
【障害】自閉症 | 【家族】親亡き後 | 【障害】ダウン症 |
【障害】てんかん | 【障害】知的障害 | 【家族】ヤングケアラー |
【家族】きょうだい |
権利擁護ニュース
障害関連のニュースは、テレビで報道されることが少ないと思っています。もともと人口が少ない人たちですから仕方ないのですが。
そこで、ぜんち共済さんの権利擁護ニュースにメールアドレスを登録していると、平日は毎日、障害関連のニュースが届きます。ネット上の記事のリンクが張られているメルマガです。
メール解除もメールアドレスを入力するだけなので簡単です。私も登録しています。
権利擁護ニュース【見本】
このようなリンク付きのメールが届きます。著作権があると思いますのでボカシました。
JIC
知的障害の特別支援学校にお子さんが通われている保護者なら、AIG知的障害教育校総合補償制度で知っている方もいるJICさんです。
オンラインセミナー以外にも、親亡き後対策の生命保険信託、知的障害・自閉症児者ための生活サポート総合補償制度があります。
知的障害教育校総合補償制度【転校生の場合】
知的障害教育校総合補償制度は、知的の特別支援学校に通う場合、加入を促されます(娘が通う学校はほぼ強制加入でした)。全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会(全地P連)でも「ご案内」が載っているので地域情報ではないはずです。たぶん。間違っていたらごめんなさい。
学校の物や人の物を壊したり、他害があったり、誰かが被害にあう場合もありますから、「うちの子、物を壊したりしない」と思っていても、おとなしかった子が思春期以降に荒れる場合もありますし、うっかり壊すこともありますから、入った方がいいと私個人は思います。
ただ、わが家は転勤族で3つの特別支援学校に通いました。
問題は毎年、この保険に入っているかチェックをする係の先生が代わることです。
小学1年からずっと加入しているのに、転校生のリストは、在校生のリストと別の欄に記載されているらしく、担任を通して「保険に加入されていなのはどうしてですか?」と聞かれるのです。
担任が代わる度に懇談時に「今年も口座から引き落とされていて、転校生なので在校生と別の欄に記入されているので確認してください。」と伝え後日確認が取れるのですが、はじめの「どうして保険に入らないの?」という圧がモヤっとします。
転校生の方は私と同じように「別の欄に」と伝えるといいと思います。学校によるのかな(。-∀-)
オンラインセミナー
JICさんのオンラインセミナーは、【成年後見制度・障害年金・親亡き後・遺言・住まいと暮らし・グループホーム・地域支援】などについて、専門家の方が分かりやすく説明してくれます。
- ZOOMを利用したセミナーです。
- 事前にZOOMアプリを入れておく必要があります。
- セミナー案内から事前申込の後に、すぐURL付のメールが送られてきます。
- セミナー当日にそのURLをクリックして参加します。
- セミナー後にアンケートに答え、セミナー資料を希望すれば、後日郵送で資料が送られてきます。
JICさんのセミナーは専門家の先生の解説のあとに、質問コーナーがあるのが特徴です。セミナーを受けて分からなかったことや、自分の子どもの場合はなど、入力フォームに入力すると、その場で専門家の先生が答えてくれます。
生命保険信託
障害者の親向けの生命保険信託です。
親亡き後のお金を「生命保険信託」として残すことで、親亡き後に毎月一定額を子どもに渡す制度です。一定額を渡すことで、相続などで得た多額の現金の使い過ぎや、他人からの多額の不正引き出しを防ぐことできます。
信託は他にも種類があり一般の銀行が行っている信託は、金額が多くなければ利用できず、また手数料も高いと聞いています。JICさんの信託は手数料の方も安く抑えているということで、検討してみてもいいかも知れません。月払いと一括払いが選べるようになりました。
信託について
信託も種類がいろいろあるようです。家族信託・生命保険信託・後見制度支援信託・特定贈与信託など。
信託のひとつである特定贈与信託は、生前贈与が年間110万円以上だと贈与税がかかりますが、特定贈与信託だと、重度の心身障害者1人に対し6000万円まで、それ以外の中度知的障害者などには3000万円を限度として贈与税が非課税となります。
年間110万円非課税の注意点
先日このような記事をみつけました。
お孫さんに毎年100万円を、お孫さん名義の通帳に貯金していたところ、税務調査で追徴課税を受けたそうです。記事をまとめると、
- お孫さんが贈与されたと知らない場合、「名義預金」となり相続税の課税対象になる。
- 贈与とは、相手の受諾が必要(民法549条)
- 毎年同じ時期に同じ金額を10年間行った場合なども、「定期贈与」とみなされ贈与税の対象になる
- 贈与する金額や日付は同じにならないようにする。
- 贈与は口頭でも成立するが、後日、贈与者と受贈者が署名押印した贈与契約書を作成しておく。
- 契約書の作成が面倒な場合は、振込でもいい。振込であれば通帳に印字されるなどの証拠が残るため、証拠となる。
- 通帳は受贈者に管理させる。
- 信託銀行等を通して一括贈与する場合、非課税になる特例がある。
- 教育資金の一括贈与・結婚・子育て資金の一括贈与など
最後は特定贈与信託も対象ですね。税金ってほんと分かりにくいですよね。
生活サポート総合補償制度
こちらも障害者専用の保険となっています。個人賠償補償付きです。示談交渉サービスが付いているかはパンフレットからは確認できませんでした。
日本相続知財センター
以前の記事でもご紹介しています、親心後見・親心遺言の日本相続知財センターさんです。
日本全国に支部があり、親亡き後の無料相談、無料セミナー、親心の記録(サポートブック)、まごころの記録(エンディングノート)があります。
オンラインセミナー
親心後見・親心遺言のセミナーをYouTubeで視聴することができます。メルマガに登録しておくと、セミナーの案内も届きます。
- YouTube限定公開を利用したセミナーです。
- YouTubeアプリで視聴すると、再生速度を変えて見ることができます。
- セミナー案内から事前申込の後に(すぐだったか当日だったか忘れました)URL付きメールが送られてきます。
- アーカイブが残ることが多く、期間中はいつでも視聴可能です。
- 動画に字幕が振られているので、こどもが寝た後でも、音を消して視聴できます。
遺言書と遺言執行者
遺言書については知的障害児の親は、作っておいた方がいいと思っています。なぜなら遺言書があることで、相続時に遺産分割協議書が不要になるからです。そして遺言書に遺言執行者を指定しておけば、成年後見人を付けなくても口座凍結解除や不動産登記をすることができます。
30代の若いお父さんでも心筋梗塞で突然亡くなったり、交通事故に巻き込まれて亡くなった方も知っているので、老後問題・親亡き後問題と捉えない方がいいのではないかと思います。
今は自筆証書遺言書保管制度という、遺言書を法務局に預け管理してもらえれば紛失・盗難などの恐れがなく、相続開始後の家庭裁判所における検認が不要となる制度もあります。
わが家は親心遺言を作りました
遺言の部分だけでも視聴してみてください
親亡き後の「お金」の相談室
親亡き後の「お金」の相談室は、初回無料です。
きょうだい児の有無、ステップファミリー、シングル、自営業など、それぞれのご家庭によって対策も異なるので一度相談されるといいと思います。
【サポートブック】親心の記録®
親心の記録は、サポートブックです。(参考:サポートブックとは)
PDFでの無料ダウンロード版と、閉じられた冊子版と2つあって、冊子版は全国の障害福祉団体に無料配布されています。無料配布分は、鹿内さんの書籍の売上で全てでまかなわれていると、以前セミナーでちらっとお話されていました。
【エンディングノート】まごころの記録®
まごころの記録はエンディングノートです。こちらは有料なのですが、実際に親御さんが亡くなった時に、必要と感じた情報を元にエンディングノートを作ったそうです。
お葬式のときに家紋を聞かれるとか、喪主になったことがないので知りませんでした。
次はセミナーではないのですが、おすすめサイトです
ドコモ・プラスハーティ障害者情報サイト
当ブロクでも何度か取り上げさせていただいているドコモ・プラスハーティ障害者情報サイトです。
障害者の全ての福祉サービスなど、障害者のための情報が載っています。
その中の『又村あおいさんのオンラインサロン』という、又村さんと障害福祉に関わっている方の対談が、福祉の現状と課題をお話されていて、おすすめです。(オンラインサロンという名前ですが、YouTubeの無料動画です)
直近では、高齢となった知的障害者に関わる支援者の方と対談がありました。
認知症の問題・65歳問題・介護保険1割負担・共生型・相乗り・病気の話など、知らないことが多かったです。知的障害者はあまり長生きしないといわれていますが、70歳、80歳でご存命の方もいると聞きますし、個人差がありますよね。
まとめ
今回は専門家のオンラインセミナーについてご紹介しました。
障害福祉制度・法律のことは知らないことが本当に多いですね。
情報は大事です。知っていれば、備えておくことができます。
親亡き後相談室
最後に、重度自閉症の娘さんのお父さんでもある渡部伸先生の「親亡き後相談室」をご存知でしょうか。書籍も多く出されている親亡き後の専門家の先生です。
親亡き後の様々な相談に、先生の豊富な経験を元に、メールで無料で相談にのってくださいます。
「親亡き後相談室」は私は本で知ったのですが、10年以上行われてるのでないでしょうか。年間何百件と相談にのられているそうです。私も1度数年前に相談させていただいたことがあります。その際はすごく丁寧なお返事をいただき本当に感謝しています。